「越のルビー」の名前の由来は、福井県出身の芥川賞作家「津村節子さん」により命名されたもので、真っ赤に完熟してから収穫されるため「あたかもルビーのようなトマトが越の国(越前)で作られた」というのが理由だそうです。
昭和63年より試作による現地適合試験を行い丸5年の歳月を掛け、平成4年にトマトの新品種として登録され、県下各地で本格的な栽培が始まりました。「野菜の一つ」や、単なる「食材」としてではなく、デザート感覚で手軽に食べられるトマトとして召し上がってもらいたいという「新しいトマト」を目指しました。
越のルビーの栽培には、夏でも寒暖差が激しく、砂地を含み、水はけが良い肥沃な特徴を持った「福井県坂井平野」が適しています。この土地柄で栽培することによって、糖度は高く・害虫の被害にあいにくい品種を作ることができました。
越のルビー1個の重さは40g前後で、ミディトマトと言われる中玉トマトです。たいへん甘く(糖度8度前後)て、ほどよい酸味(さんみ)と甘みのバランスがとれた、とてもおいしいトマトです。また、皮が柔らかく果肉も滑らかで小さなお子様にも食べやすいトマトです。さらに、ビタミンC・カルシウムは一般の大玉トマトの2〜3倍あり栄養が高いのも特徴です。また、生活習慣病に良いとされてるリコピンも豊富です。
食べ頃は6月から11月頃で、この収穫時期にはフルーティーな味わいを存分に味わうことが出来ます。また、高温期で3〜4日、低温期で5〜8日と日持ちが良いです。
平成11年に福井県で開催された「ねんりんピック」で来県された常陸宮ご夫妻が、宿泊先の芦原温泉で食卓に上った越のルビーを絶賛されたことから、以来、芦原町(現あわら市)では、常陸宮家へ町特産の越のルビーを献上するようになりました。また、味の良さから某テレビ番組で「特選素材」として紹介されて、越のルビーは全国的に一気にひろまりました。